制限時間は60分で、長文読解問題2題の構成になっている。長文の長さは、各々英文A4一枚程度で、各問題につき1~3個の設問がついている。設問の種類は、和訳が1問と本文の内容について日本語で答えさせる問題が1~2問で構成されており、総じて読解のみで構成されている。
長文の内容に関して言えば、平成21年度に関して言えば、WHO(世界保健機構)の文書より2題とも出題されている。時間が短いが、問題数が少ないため、それほどスピード・リーディングが要求される訳ではなく、むしろ精読の必要がある。精読といっても、全部の文章を細かく読む必要はなく、設問の内容に沿った部分のみを精読すれば解ける問題となっている。その点で、ボリューム的には比較的簡単といえるが、注意すべき点は、長文の内容が医療・看護に関するものであり、読解や和訳に医療・看護の専門単語を押さえておくことが必要な点である。例えば、「bereavement(死別)」などの単語が和訳本文に出題されている。対策としては、大学受験用でも構わないので、医療英語の長文精読用の問題集などを使い、1時間以内に長文問題を2問解く練習をすることが効果的であると思われる。そうすることで、自然に医療系の英語に触れることが出来、医療単語も身に付くと思われる。そのような問題集を使う場合、長文問題で出会った分からない医療単語のリストを作り暗記することも重要である。英作の問題は出題されていないので、英日の単語の意味を押さえておけばよい。
構成は大問3題よりなる、かなりレベルの高い問題となっている。1題目は、英文和訳でA4半分程度の英文を全て和訳するものである。2題目は英文読解で、A4一枚程度の英文に関する質問に日本語で答える問題である。3題目は和文英訳3問となっている。
1題目の長文全文和訳と3題目の和文英訳はかなりの時間を必要とされるため、時間不足に陥る可能性がかなりある。そこで、2題目の英文読解問題をいかに効率よく素早く解くかが鍵になってくる。幸い、2題目の英文読解では、質問が要点を突くようなものであり、全文を完全に読解する必要が有るものではない。その点を利用して質問を先読みし、すばやく英文を読む事が大切である。
1題目の英文和訳に関して言えば、和訳する英文の量が多いため、分からないところは諦めるなどして、テンポよく、つまずく事なく仕上げることが肝心である。英文和訳の英文の内容としては、医療英語というよりも、少し難しめの一般英語から出題されている。(例えば、“研究と看護”や“ことわざ”について)。そのため、基本的な医療英語を押さえると共に、“outcome(結果)” ”disciplined(学問の)”などの一般英語の基礎からやや難しめの単語まで和訳できるよう、しっかり押さえておかなければならない。
3題目の和文英訳は、一見すると解けないほどに難しく感じるが、良く眺めると、簡単な構文や英単語で置き換え可能になっている。しかし、医療や健康に関する単語(例;微生物(microorganism)など)を押さえておくことは勿論だが、少し難しめの一般英単語(例;”関係機関(related institutes)“など)も押さえておかないと解けない問題である。パッと見て、いかに簡単な英語で置き換え可能か素早く考えることが重要である。全体的に非常に難しいため、平均は4割台になり、5割取れるかどうかが合否の境目になると思われる。満点を目指さずに、「スピード」勝負であることを頭に入れて、効率よく、なるべく多くの問題を攻略することが重要となる。
最後に、対策としては、実際の問題と類似の問題(和文英訳、英文和訳、英文読解)で「スピード」を意識しつつ時間を計って解くことが良い。また、医療系単語、一般単語の単語帳を英日・日英でしっかり暗記しておくことも勝敗の鍵となることは言うまでもない。
看護大学編入・大学院・社会人入試・看護学校の受験をご希望の方は下記リンクよりご連絡ください。
無料カウンセリング(受験相談)を行っております。
お問い合わせは、日本編入学院
東京校 TEL.03-5464-8815 E-Mail:honkou@hennyu-japan.com
大阪校 TEL.06-6195-6731 E-Mail:osaka@hennyu-japan.com
通信 TEL.03-5464-8817 E-Mail:tusin@hennyu-japan.com